フィッシャースペースペンClutch(クラッチ)レビュー: 最高の実用ボールペン

文房具

これはどんなボールペン?

公式サイトの説明文はこんな一文から始まります。

The Clutch is a tough pen made for tough jobs.
(クラッチは、タフな職業のために作られたタフなペンです。)

しばらく使ってみたのですが、この説明の通り!
Fisher Space Pen Clutch(フィッシャースペースペン クラッチ)は、頑丈でどんな状況でも書くことができる、最高の実用ボールペンでした!

良い点(1) どんな過酷な状況でも書けるリフィル

まず、インクリフィルが最高です。
これはクラッチ以外のフィッシャースペースペンにも言えることですが、加圧式のプレシュライズドカートリッジは、こんな特徴があります。

  • 内部に窒素ガスが充填されており、それがインクを先端に向かって押し出す構造になっている(=加圧式)
  • 水中や無重力、逆さまでも書くことができる(普通のボールペンは重力によってインクが出るので、逆さまでは書き続けられない)
  • 極低温(-34.4度)から高温(121.1度)の環境でも書くことができる
  • 一般的なボールペンの3倍長持ち(メーカー公称値)

NASAの宇宙飛行士の装備品にもなっているのは有名な話ですね。
ちなみに宇宙飛行士が宇宙で使っているのはアストロノートシリーズです。

インク自体は粘度が高めですが、加圧式のためインクフローは良く、書き味はとてもスムーズです。
長く使っていなくても書き始めにかすれたり、書いていてダマができることもありません。

良い点(2) とにかく頑丈

ペン先、ボディ、クリップ、ノックボタン等、見える部分は全て金属でできており、床に落としたりぶつけたりしても問題なさそうです。
実は「フィッシャースペースペンクラッチ)を購入後1日で壊してしまった話」で書いた通り、不注意からクリップを広げてしまったのですが、その後ハンマーとペンチを使ってほぼ元通りになりました!普通のボールペンなら使い物にならなくなっていたと思います。

内部にはプラスチック部品もありますが、分厚い金属ボディに守られているので、簡単に壊れることはないでしょう。

こちらのFishser公式の動画をご覧ください。こんなタフなボールペン、他にありますか?

良い点(3) 大き目グリップで握りやすい

フィッシャーのペンは細身のものが多いのですが、このクラッチは手袋をしていても使いやすいように、太い六角形のグリップを備えています。これがとても握りやすいのです。

表面のマット塗装も滑りにくく、とても実用的です。

良い点(4) ノックボタンが大きく押しやすい

これも手袋をはめた手で押しやすいよう、大き目のボタンになっています。
また、クリック感も堅めで、「カチッ」という感覚が分厚い手袋をしていても、しっかり伝わると思います。
ちなみに同じフィッシャースペースペンのCap-O-Matic(キャップ オ マティック)も持っていますが、そちらは「チャキ」というとても軽いクリック感です。

良い点(5) クリップが大きくて強力

大抵のフィッシャーのペンには小ぶりなクリップが付いており、オフィスワーカーがシャツのポケットに挿すくらいなら問題ありませんが、分厚い作業着なんかには挿せないと思います。
その点、クラッチのクリップは大きく強力で、どんな厚いポケットにも挿せそうです。保持力も強力です。

良い点(6) 大きく重いので書きやすい

重さはインクカートリッジを含めて33グラムありますので、ボールペンとしては重い部類に入ると思います。
しかし書いていて疲れるほどではなく、むしろこの重さが書きやすさに一役買っています。
フィッシャーのリフィルは粘度が高めなので、少し強めに筆圧をかける必要がありますが、クラッチは自重があるので力をかけやすいのです。
ブレットEF-400などと比べても軽い力で書けるので、手が疲れにくいです。

良くない点

個人的に良くない点はないのですが、あえて挙げるとすれば下記の点が考えられます。

  1. サイズが気になる方がいるかもしれません。大きく太く重いので、手の小さな方や、細く軽いペンが好きな方には不向きかもしれません。
  2. リフィル(替え芯)が1本1000円前後と高価。

サイズについては好みの問題ですね。個人的にはサイズはメリットと言えますが、逆の方もいるでしょう。
リフィルについては、とても書きやすいし、容量も多いのでコスパ良いとさえ思います。

リフィルの交換方法

インクリフィルはペン先部分から交換します。
円形の格子状の滑り止めの部分がネジになっており、ここを回すと外れます。
ペン先にはバネが仕込まれているのですが、このバネが外れないようになっているのが素晴らしいです。インク交換の際にバネを落として無くしてしまう心配がありません。

写真のようにノックボタンも外れますが、他に外せたり動かせたりする部分はありません。可動部分が少ないのは壊れる箇所が少ないということでもありますね。

ブレットEF-400との大きさの比較

フィッシャーのペンでは持っている人が一番多そうな、ブレットEF-400と並べてみました。
長さはそれほど変わりませんが、太さ(特にグリップ部分)がかなり違うのが分かるでしょうか。
ブレットEF-400はコンパクトで突起もなく、ポケットに入れてどこにでも持ち出せる最高のEDCペンではありますが、細く滑りやすいので長時間字を書くには向いていません。

ついでに箱もかっこいい

アポロ計画とスカイラブ計画で使用された、サターンV型ロケットの打ち上げの際の写真です。(ネットで見ていると違う箱の場合もあるようです。)
高級感はあまりありませんが、アメリカンな雰囲気を醸し出しており、個人的にはかなりかっこいいと思います。

まとめ

Fisher Space Pen Clutch(フィッシャースペースペン クラッチ)は、過酷な状況でも頼りになる最高の実用ボールペンだと思います。
見た目の高級感はありませんが、実際手に取ってみると、ずっしりとした金属ボディは作りの良さを感じられるはずです。
仕事やアウトドアでガシガシ使えるボールペンをお探しの方には絶対におすすめです。

このページで紹介しているフィッシャースペースペンクラッチはこちら!

MoMA(ニューヨーク近代美術館)収蔵品のフィッシャースペースペンブレットEF400はこちら。

替え芯(リフィル)のブラック中字はこちら。

この記事で使用しているノート、ロディアNo.16ホワイトはこちら。
マットな質感で描きやすく、グリッドも薄めなのでおすすめです!

クリップに挟まれているメモ帳は、RITE IN THE RAINのトップスパイラルノート3×5のブラックです。
耐水ペーパーなので、水にぬれても大丈夫!

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